クリスマスの夜突然に
  ご機嫌な夜にまさかの3年振り3回目の発作が・・・
★ご機嫌が一転して・・・
 
 クリスマスイブにはショートケーキやチキン料理で盛り上がりテンション高めのぺーター。翌日のクリスマスにはトーマスの本をプレゼントにもらい、お給料でマルエツにお買い物に行き、いつものお菓子やジュースやアイスやカップラーメンを買い、ハイテンションのままニコニコゲラゲラはしゃいで過ごしたのでした。ところがその夜、入浴し湯船から出たところ、いきなりペーターが痙攣発作を起こし倒れてしまったのでした。おんじが大声で呼ぶので『もしや!』と思ってハイジが駆けつけると、ペーターが湯船の外で壁にもたれ掛かった姿勢で白目を剥いて、顔を細かく左右に振って痙攣していました。湯船の中にいた父が、ペーターが倒れる瞬間、とっさにペーターの背中に手を回して支えたので頭や体を打つことは無かったということでした。ハイジは動転して、またしても時間を計るのを忘れてしまいましたが、痙攣していたのは2~3分だったと思います。痙攣が治まっても意識は無く、2階から弟も駆け付けて3人がかりでズルズルと風呂場から引きずって居間まで運びました。急いで体を拭き着替えさせ、2階から布団を持ってきて敷いて寝かせました。その時は名前を呼んでも覚醒せず、軽くいびきをかいて寝ていました。40分くらい経って覚醒し、自分でトイレに行きました。2階はトイレに行く時に階段が危なので(我が家には2階にトイレはありません)この日だけは1階に寝てほしかったのですが、いつも通りでないと気が済まない自閉症の性。『どうしても2階の自分の部屋のベッドに寝るんだ。』と2階に布団を運ぼうとするので、仕方なく2階に布団を戻しました。その代わり父がペーターの部屋で一緒に寝て、トイレには付き添うことにしました。ペーターは、翌日には何事もなかったかのように元気になりましたが、お風呂場での姿勢に無理があったのか、痙攣した時に腰に強い力が加わったのか、体をまっすぐできず前屈したままの姿勢になってしまいました。さほど痛がっていませんでしたし、階段もスタスタ登り下りしていましたが、おそらくぎっくり腰のような状態だったと思われます。もともとペーターは痛みに鈍感ですし、姿勢をまっすぐにしようと腰を軽く押したら「ギャッ!」と言ったので、普通ならもっと痛がる状態だったのかもしれません。『元通りにならなかったらどうしよう。』と心配しましたが、その後お正月休みが終わった頃にはすっかり元通りの姿勢に戻り安心しました。
 
★2019年2月2日の発作の記録
  
 夜9時少し前、トイレにうんこがしてあったのでおんじがペーターのお尻をお風呂場で洗おうとしたところ、突然痙攣を起こしてお風呂で倒れてしまいました。おんじのただならぬ大声にハイジが急いでお風呂場に駆け付けると、ペーターが湯に浸かって白目を剥きだして痙攣していました。動転して時間を計るのを忘れてしまいましたが、3分くらいだったと思います。痙攣が治まった後、脱力したペーターをお風呂から出すのは大変でした。濡れた服を着替えさせていると自力でトイレに行きました。下痢でした。顔も真っ青です。目はうつろでぼーっとしていて歩くとフラフラしています。その後、7~8回下痢をしました。2階はトイレに行く時に階段が危ないので1階に布団を敷き、おんじと1階で寝ました。夜中に私が居るか確認するかのように2階に来ました。翌日は食欲は有りましたが、ほとんど2階のベッドの上でゴロゴロしたり寝たりしていました。
★3回の状況の共通点と相違点
 
 それからまた何事も無く3年が経ち今回に至ったわけでした。3回に共通していたのは、寒い時期であったこと、凄くテンションが高くはしゃいでいたことでした。違っていたのは、1回目と2回目は、調子に乗って人の飲みかけのお茶を飲んでしまったりガボガボ結構多量の水分を取っていました。また、飲みかけのワインも飲んでしまい、少量ではありますがアルコールも取ってしまったのでした。当時は水分の取り過ぎからくる水中毒も疑いましたが、今回は特別普段より多く水分を取った訳ではありませんでしたので、水中毒の可能性は低いと思われます。また、1回目と2回目は発作の後、割とすぐに覚醒しましたが、今回は覚醒するまで少し時間が掛かりました。
 ハイジの推測では、自閉症は脳の障害ですから、現代の医学ではどこの部位かは特定できていませんが、きっと脳に何か痙攣を起こしやすい脆弱な所があるはず。そこに、テンションが高まってドーパミンかアドレナリンか何か分かりませんが脳内に何らかの物質が増え脳が活性化し、さらに寒い所から急に暖かいお風呂に入り、そして急に立ち上がったりしたことで急激に血圧が上がったり下がったりして、それがトリガーになり痙攣発作が起きたのではないかと思うのです。素人考えに過ぎませんが・・・・
 
★薬は嫌よ

 「医者に見せなくていいのか?薬は飲まさなくていいのか?」という問題があります。私達の出した結論は、「頻繁に倒れるのではなく、3年に1度のことならこのまま医者にも診せず薬も飲ませず様子を見ていいんじゃないか。」ということでした。医者には前述の通り、1回目の発作の時に診せましたが、結局何も分かりませんでした。「きっと何回見診せても同じ結果だろう。」と余り信用していません。薬に関しては、ペーターはアトピーに効くという漢方と、春の花粉症の薬以外は飲んでいません。ハイジは昔、息子がてんかんを持つ自閉症のお母さんの講演会で「試しに息子が飲んでいる薬を飲んで寝たら、翌朝ベッドから起き上がることができず、夫を呼んでおんぶしてもらって階下に下りた。」という話を聞きました。その時、そのお母さんは「息子は毎日こんなに強い薬を飲んでいたのか。」とびっくりしたそうです。そんな話が頭にあったので、ペーターが荒れて、他害、自傷、破壊行為がひどくなった時も、一晩中寝ないで騒いでいた時も、薬は飲ませませんでした。精神科系の薬は飲みだしたら止められない麻薬に似た依存性の高いものが多く、また必ず何かしらの副作用があると、ある薬に関する本で知りました。根本的に自閉症が治るわけではなく、一時的に大人しくさせるとか、眠らせるとか症状を抑える薬は、こちらの都合で扱いやすくするためだけの様に思え、何か違うのでは?と感じていました。その副作用や依存性を考えると、出来るだけ飲ませたくないと思ったのです。そして、そのようなペーター嵐の時代はそう長くは続かず、あれこれ対応を考え工夫をこらし悪戦苦闘いるうちに、やがて何となく治まっていきました。未だに問題行動は多いものの、比較的落ち着いて健やかに過ごしている今、本当に薬に頼らなくて良かったと思っています。今回に関しても「強い薬を一生飲み続けるのか?それとも3年に一度のことならこのまま何も飲ませず様子を見るか?」という二拓のうち、私達は後者をびました。でも3年後にまたペーターは倒れるのかなぁ。嫌だなぁ・・・
★初めての発作は2015年11月30日

 ペーターが痙攣発作を初めて起こしたのは2015年11月30日の夜でした。その時はもうびっくり仰天で、救急車を呼び大騒ぎで病院に行きましたが、その日はペーターがじっとできないので、検査も何もできず、翌日改めて眠らせて検査しました。しかし、どこにも異常が見つからず、薬も処方されず、そのまま様子を見ることになりました。詳細は「若いお母さん達に伝えたいこと(9)発達障害とてんかんについて」にありますのでどうぞご覧ください。   
 そしてそれから何事も無く3年とちょっと経った、2019年2月2日節分の前夜、ペーターは今度はお風呂でいきなり倒れました。その時は、前回、病院に行っても大変な思いをしただけだったという苦い経験から、そまま自宅で様子を見ることにしました。ペーターは翌日はちょっと元気がありませんでしたが、その次の日からはすっかり平常に戻りました。その時の記録が残っていますのでご紹介します。
若いお母さんたちに伝えたいこと(9)発達障害とてんかんいついて
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痙攣発作後眠る可愛そうなペーター
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