■若いお母さんたちに伝えたいこと■
知的障害児のいる家庭での母の存在は特別に大きいものです。普通の子のようにある程度の年齢に達すれば放っておいても自ら学び自然に身に付くということが少ないので、母は小さい頃から、健常児であれば何の苦もなく当たり前にできることも手取り足取り繰り返し教えて行かなくてはなりません。ちょっと目を離せば普通なら考えられないようなことをやらかしたり、独り放浪の旅に出かけてしまうことも少なくありません。人の物を盗ってしまったり壊してしまうこともあります。母たちは毎日毎日神経をすり減らし、他人に謝罪し、次から次に起こる問題行動に対応しながら日々を過ごして行くのです。その長年のストレスのせいでしょうか。子どもが高校生くらいになると今まで頑張って頑張って頑張ってきた体が悲鳴を上げ始めるようです。
ハイジの場合それはあまりにも突然のことでした。2008年2月12日、肺癌の告知を受けました。何も気付かないうちに肺が癌に侵され、その大きさは6センチにもなっていたのです。大静脈が閉塞しかかっており、すでにリンパにも転移していたため手術はできない状態でした。直ぐに入院して抗癌剤治療を受けなくては3ヶ月先にはもうこの世には居ないかも知れない。その時、まずハイジの頭に浮んだことは、「ペーターをどうしよう。」ということでした。重度の知的障害を持つペーターは、何をしでかすか、どこに行ってしまうかも知れず独りにすることはできません。交通ルールも分からないから独りで学校に行けません。大の後のお尻拭きも練習中、お風呂も全面介助が必要です。これまで一日たりとも母がいない事は考えられなかった。それが、入院なんてどうしたらよいのだろう。入院だけならともかく母が死んだらどうなってしまうんだろう。
ハイジにも増して父であるアルムおんじの衝撃は大きいものでした。「今まで帰宅後や週末、休日には子どもたちと関わってきたけれど、毎日の生活や学校の細かい事までは分からない。家事もやらねばならないだろう。仕事はどうする?」とパニック状態。
そんな危機的状況をいかにしてハイジ一家は乗り切ったか?障害児を抱える家庭には参考になるかと思いますので是非ご覧下さい。
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(ハイジの経過報告・肺癌の原因・自覚症状・治療・告知について)
若いお母さんたちに伝えたいこと(1)
(排泄の自立・・・ペーターの場合は・・・)
若いお母さんたちに伝えたいこと(2)
(我が子の思春期の到来を恐れている方に・・・ 障害児の思春期と性 ペーターの場合は・・・)
若いお母さんたちに伝えたいこと(3)
(散髪について)
若いお母さんたちに伝えたいこと(4)
(障害の早期発見について・・・ ペーターはどんな赤ちゃんだったか?)
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夜中のいたずらが止まらない、皿割り止まらない。
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